『お気に召すまま』@シアター・ドラマシティ(13:30〜) 1F-23-10

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坂本メイちゃんが可愛かった〜。抱っこされてるとき寝そうになってるし(笑) 
ミーハー心丸出しで言えば、アイドルチック小栗旬を堪能。最後のタキシード姿にうっとり(莫迦) 旬君は格段に巧くなってるねえ。再演ということもあるんだろうけど、台詞回しその他諸々にいい意味での“余裕”を感じました。
ナリィはおそらく東京ほど噛んでなかったと思われます。「噛みまくり」という話を聞いていたので数えてみたところ4回だった。確かに台詞は膨大だし、女役で更にその女性が男装して男のフリをするというのは大変だろうけどね。あと、相変わらず滑舌が悪いなあ。映像の仕事ではあまり気にならないんだけど………。動きも雑、というか流れちゃってる。
月川君は言うことなし。旬君やナリィにきゃあきゃあ言ってるそのへんの観客の女の子よかよっぽど女らしいわ。所作や容姿はもちろんのことあの声どうなってんだろ。
鋼太郎さんと洋さんとが登場してくると一気にシェイクスピアな雰囲気になって舞台が締まるわー。
ただ、田山さんの道化もそうだけど洋さんのジェイクイズの存在が、日本人にはイマイチ理解しがたいんだよね。ジェイクイズは演技者的にはなんの問題もないのにどことなく中途半端な立ち位置で、道化は、わかりにくいシェイクスピアジョーク*1を田山さんなりに工夫してやってたものの、黄色い声の女の子達にはどうでもよかったみたいで台詞聞いてないんだもん。*2
シェイクスピア劇のわかりにくい部分は、特にジョークなのにさっぱり笑えない部分は省くか全くのオリジナルにしてしまっても*3いいんじゃないだろうか。オーランドーからロザリンドへの恋文の文章も原語はもっと洒落た韻を踏んでるはずなのに下手なコントみたいだったし。もちろん日本語訳でもいい台詞はいっぱいあったんですけどね。「女でない人を愛してしまった」とか。
蜷川演出ではご多分に漏れず今回も客席下がりの演出満載。旬君&ナリィだからそらもう大変。腰は浮くわ身は乗り出すわきゃあきゃあだわ、観劇マナーもなにもあったもんじゃございません。蜷川さんも売れ売れアイドル系俳優を使うときは客席下がりは考えたほうがいいかもよ。
てなわけで、作品的にはちょいと不満が残りました。オールメール作品としては『間違いの喜劇』が断然良い。
ちなみに坂本メイちゃんというのは本物のヤギ。今回の一番の人気者だったかも(笑)


『お気に召すまま』公式ブログ 

*1:たとえ巧く訳せたとしても、それを感じとる土壌が日本人にはない訳で。

*2:おしゃべりしてうるさいということではなく、劇場全体がどことなく落ち着かなくて「旬君こっち見てー」「成宮君まだかなー」な雰囲気満載。

*3:他の翻訳劇にも言えることだけど