NHK総合 『タイムスクープハンター 2ND SEAZON』 石つぶて 紛争調停人 22:55〜23:25

録画済。


本来の取材対象の“烏帽子”から“中人”への流れ。“烏帽子”の重要度から諍いが発生し“中人”という物事の調停人の登場。巧いねー。
中人・弥三郎の言葉が心に残ります。
「やめるかやめぬかは各々の器量」
引き際って肝心だよね。大きいのも小さいのも争いごとはとどのつまり意地の張り合いでしかない。
解決方法も興味深い。解死人とかね。今回の解死人は無事のようだったけど、本来は人身御供みたいなもんでしょう。実際はリンチの上殺されることが多かった模様。生活共同体を守るために必要とはいえ凄いわ。1432年の金閣寺北野天満宮のも争いも坊主血の気多すぎ(爆)→http://plaza.rakuten.co.jp/basiisi/diary/200609110000/
和睦交渉成立後、起請文立てて燃やして、その灰をかわらけに入れて酒をそそいで、双方の代表と中人が飲んで、かわらけを割って〆とするなんて神事のよう。
石つぶての合戦=印地は端午の節句の行事。小学生の時に大叔母から貰った本に載ってる。

駿府(今の静岡市)の町はずれをながれている安倍川の川原に、たくさんの子どもがあつまっていた。きょうは五月五日、端午の節句なので、いつものように、子どもたちの石合戦がおこなわれようとしていたのだ。
(中略)
そのとき、家来のせなかにおぶさって、石合戦を見にきた武士の子どもがいた。家来も、三百人の組が勝つものと思ったので、そのほうへ応援にいこうとすると、せなかの子どもは、
「いや、あのすくない組のほうを、応援しよう」
と、いった。家来は、ふしぎに思って、
「若君は、あっちの組が勝つというのですか」
と、きくと、せなかの子どもは、
「人数のおおいほうは、心がゆるんで、てんでばらばらになる。人数のすくないほうは、いっしょうけんめいで、力のかぎりをだす。だから、すくないほうが勝つさ」
と、こたえた。
はたして、合戦がはじまると、むこう岸の大ぜいの組は、しだいしだいにうちまけて、しまいにはとうとう、にげだしてしまった。

浅野晃『少年少女日本史談(6)徳川盛衰記』(偕成社)より抜粋

これ有名な話っすね。若君はもちろん幼名・竹千代、後の徳川家康