NHKBShi 『ハイビジョン特集』 京都 天下無双の別荘群 20:00〜21:30

年間5000万人もの観光客が訪れる京都にあって、ガイドマップに一切載らず、ひっそりとたたずむ別天地がある。南禅寺界隈の別荘群。明治維新で召し上げられた9万坪もの広大な南禅寺の敷地を、明治から大正時代にかけて勃興した政財界の大物が買い求め、持てる財力と美意識の全てを注ぎ込み、競い合いながら作り上げた極上の空間が15軒、今にそのまま残されている。
明治の元勲・山縣有朋、旧大名の細川家、住友や野村財閥、そして経営の神様・松下幸之助・・・ 。彼らは、新しく作られた琵琶湖疏水の豊富な水を引いて広大な庭園を造り、最高の木材を集めて数寄屋の技を思う存分に発揮させ、急速に失われゆく日本の美を、個性豊かにこの地に結実させたのだ。今まで未公開とされてきた、京都最後の秘境である南禅寺の別荘群に初めて本格的にカメラが入る。別荘群をつなぐ水路をめぐる水。秋の夜、邸宅ごとの趣向で味わう朧月。静謐な冬景色から桜の賑わいへの移ろい。そして、美意識の極みともいえる風景を演出する、庭師たちの技。
別荘群をそれぞれの最も美しい季節にとらえ、時空を超える極上の美を堪能する。

NHK ハイビジョン特集ページより抜粋

以前、『ワンダー×ワンダー』で観たんだけど、ハイビジョン特集だとフルバージョンなので視聴。
昔の富裕層というのは、その財も精神も今とはケタ違いのビッグスケール。粋の極み。眼福。
15軒の別荘群のうち、すでに13軒が他家の持ち物となってるそうな。細川家もその1つ。でも、他人の手に渡っても、取り壊されることなく建て替えられることなく、修理保存し現状維持がなされてるのが救いです。宗教団体だろうがアメリカ人だろうが、きちんと管理し、守ってくれるなら誰でも構いません。残してほしい。
本来なら国が保護すべきレベルの芸術品なのよ。ただ、こういう文化芸術面では国は頼りにならないのが日本の現状。悲しいかな世界の富豪の方が安心だ(苦笑)。流響院購入の宗教団体は匿名ですが、何有荘購入のアメリカ人はラリー・エリソン。以前、對龍山荘購入しようとして交渉決裂したそうな。まあ親日家だし財力に関しては文句なしの大富豪だし、投資目的ではないと思いたい。