NHKBSプレミアム 『平清盛』#30 “平家納経” 18:00〜18:45

録画済。


従一位太政大臣藤原忠通堀部圭亮)と知足院藤原忠実國村隼)に合掌*1
正四位下越前守平基盛渡部豪太)に合掌。
重仁親王雄大)に合掌。
そして、崇徳院井浦新)に合掌。


今日は生盛でしかもなにごともままならぬ崇徳院の祟りかオリンピック中継で大河放映が押したとな。BS盛〜オリンピック〜イッテQと観終わってから、オットがテレビ占拠してザッピングで色々観てたから全然知らんかった(汗)。膨大なツィ観るのは諦めて、いそPのから抜粋。あと盛絵からも。

【いそPです】平家納経には、豪華な見返し絵がついています。筆で書く人は絵師といい、金箔銀箔を使ってデザインしていくのは技師の仕事です。かなり高度なテクニックが必要とされ、撮影の際は絵師、技師のどちらも専門の方に来て頂き、当時の技巧を忠実に再現いたしました。

平家納経作成過程、素晴らし。截金細工がお見事。こういうとこはNHKの強さだよね。工芸品や古式ゆかしい儀式の再現は何をおいても金ですから。だからせっかく撮ったのにカットされた近衛天皇即位式はDVD未公開映像集に是非。

【いそPです】その後、ポスプロで背景や空、波を合成していきます。水の動きはとても複雑なので大変でした。嵐の中の雲の表情には、実は崇徳上皇の顔が隠されていたのですが、お分かりになりましたか?

一瞬、空だけ大写しになるシーンだよね。あれそうなのかあ。『月百姿 大物浦上月』みたい。ってこれは船べりに立っているのは弁慶で祟ってんのは平家なんですけども。http://ameblo.jp/morimiya-net/entry-10450764615.html


https://twitter.com/bankolan/status/229548352285601794/photo/1
https://twitter.com/bankolan/status/229573826952957952/photo/1
地上波視聴の皆様、お疲れ様でございました。


崇徳院の怨霊化シーン。賛否両論ありそうですが、第二部の締めくくりとしてはあれくらいのケレン味があって良かったと思います。平氏が、平家が勝ち残ってきたその道には累々たる屍。傷ついた敗者。敗者の怨念。その者たちのための鎮魂の平家納経。本来、平家納経は一族の繁栄を願ったものだけど、敗者の弔いなくして繁栄はありえないと考えれば、今回の納経の使い方はアリでしょう。荒御霊にはお鎮まりいただかなければね。ただ、崇徳院へ一番の鎮魂というか供養は、崇徳院を愛する新君が崇徳院を演じたことかもしれません。NHKのキャスティングは偶然にせよ、何か導かれるものがあったのでしょう。
ひたすら「南無観世音菩薩」と唱える清盛(松山ケンイチ)の願いが届いたのか、嵐が静まり崇徳院の茅屋にも陽が射す。観音様のお迎えのようにも見えました。南無。
しかしまたもや伏線回収。いや因果応報か。憲仁親王崇徳院の経をぐっちゃぐちゃにしちゃったシーン。その昔、鳥羽院から送られた経を破ったのを思い出しました。ほんに「ままならぬ人生を生き抜いた」だわ。叔父子として父親に疎まれるわ、帝になっても政はできひんわ、息子が帝にと思ったら弟に横取りされるわ院政はできひんわ、反乱起こしたというよりは巻き込まれるわ負けるわ、配流地で一生懸命書いた写経を「呪ってんじゃねーの?」って返品されるわ、息子に先立たれるわ、これで祟らんかったらおかしいわ。つーか実際祟られてんのは崇徳院だったり(爆)。
https://twitter.com/AngelTouchPlus/status/229573963339145217/photo/1
どうか安らかに……。
頼長(山本耕史)存命中は彼にかまけててあまり書いてなかったんだけど、新君の崇徳院は結構お気に入り。出番少ないながらも、滲み出る気品と威厳と常に漂う哀しみ。演技力の前に必要なものが全て新君には備わってました。もうそれだけでOKっす。あと平安装束が似合う。これ大事。すっごく大事。


余話。余話にしていいのか(爆)。清盛ってば「鱸丸」ってはんそくー。もうさー盛国(上川隆也)の超嬉しそうな顔ったらもう。もうもうもう。

*1:忠実は忠通に先立つこと2年、応保2年(1162年)6月18日に薨去