東海テレビ 『ゴーイング マイ ホーム』#4 22:00〜22:54

録画済。


科学者になりたい萌江(蒔田彩珠)。科学者になりたかった良多(阿部寛)。科学者になりたかったらしい栄輔(夏八木勲)。
科学というと通常は自然科学のことを指すらしいです。物理学とか生物学とか天文学とか。その研究対象は自然界。今存在して目に見える自然現象をああだこうだと追及する。そういうものになりたい、なりたかったひとが、目に見えないクーナを探す。いないかもしれないクーナを探す。あ、栄輔は見てるのかな。きゃわきゃわという声とともに揺れるりんどうの中に。良多はクーナを追えば自分の知らない父を知ることができると思ってるのか。萌江は、千円のためではなく(笑)単なる子供らしい好奇心?。彼女のことだからなにか含みがありそう。栄輔の意識はどこまで確かなんだろう。治(西田敏行)と話すときはいやにはっきりしてる気がするんだけど……。栄輔は死んだひとと再会するためにクーナを探す。では、栄輔が目覚めたことを見えないクーナに報告する治は?。
クーナで繋がる義父と夫と娘。クーナでは繋がってないけど(笑)、血は繋がってる義母(吉行和子)と義姉(YOU)。その繋がりの中にいない妻(山口智子)。うん、わかるわ(爆)。
クーナのこと以外は実にリアル。リアルな家族問題。リアルな会話。家族で観てたら気まずくなるんじゃないかと思うほどのゴーイングマイホームあるある(苦笑)。だからクーナの存在が生きてくるんですよね。見えすぎるものばかりの世界の中に、見えないけどいるかもしれない小さなひとびと。彼らが何を意味するのか。見えなくなってしまったのは何故か。お話の終わりにその答えがみつかるどころか見ることもできないかもしれないけど、それまでの過程を楽しむには十分すぎるほどの、言葉と景色とひとの様々な思いが詰まってる贅沢なドラマです。


余話1。「どんなことでも、人の役に立つことっていいことだ」……まあわかりますけどね。背が高い女性としては褒め言葉には聞こえないよ。かなり前の話だけど、地下鉄車内で、網棚に上げたはいいが降りる時に取れなくなってしまった“女性”の荷物を代わりに取ってあげたことがあります。複雑な心境でした(苦笑)。
余話2。クーナ増えてるーーー。クーナ風とか、クーナ的とか、クーナ、みたいな?、って(笑)。ああでも、人間の思い込みってあるからねえ。妖精は可愛いいとかこびとはヒゲはやしてるとか。そう思わせとけっていうのはマイノリティの生き残り術なのかもしれない。