NHKBSプレミアム 『真田丸』#32 “応酬” 18:00〜18:45

録画済。


ラストのナレ。“伏見の最も長い一日が始まろうとしている”
71年前の今日、日本のいちばん長い日。
一般的な脚本家ならあら偶然で済まされるだろうけど、なんせ三谷さんなんで狙ったとしか思えない。


「お前と飲みたいんだよ!」
「私は飲みたくないのだ!」

https://twitter.com/magonia00/status/764786204428468224
なんだこのすれ違い純愛ドラマ #真田丸

このくだりだけ見ると単なる痴話喧嘩(爆)。でももうそんな他愛のないことじゃなくなっててもうもうもう。

「なんという男だ」
と、三成は身がふるえている。
「盗賊ではないか」
「とはいえ智恵のある盗賊でござるな」
左近は、暗然とした。
正直なところ、智恵にかけては主人三成はよほど自信があるようだが、家康の奸智にはとうてい及ばぬ、と思った。大坂で三成が吠えれば吠えるほど、動けば動くほど、伏見の家康はたくみにそれをつかまえ、くるりと裏をかえし、利用してゆく。三成が「兵馬に訴えても懲罰する」といえばすぐ江戸から軍勢をのぼらせる口実にしてしまう。軍勢がのぼってくれば、自然、声威があがる。
その勢いをもって、私印を捺して豊臣家の領地をひとに呉れはじめたのである。

司馬遼太郎関ヶ原』(新潮社)“暗殺”より抜粋

既存のドラマでもだいたいこんな感じだと思われるけど、三谷さんによる“対比”によって更に強調。まああの接待については家康(内野聖陽)側はともかく、三成(山本耕史)側は盛り過ぎ。あんな接待下手ではなかったはず(苦笑)。ただやはり、いくら賢くとも、ぶっちゃけ秀吉(小日向文世)の私設秘書官だった三成は、“公”の五大老五奉行の制度の中では何もできないに等しいでしょう。

https://twitter.com/lotusteajikkyou/status/764756861081915393
空白の1日みたいなことを(古い) #真田丸

ええ確かに古いけどわかりますよ。家康の「しかし殿下はまだ亡くなってはおらぬ」の真っ当な屁理屈(失礼)は、まさにこれ。

https://twitter.com/kaikeibaba/status/764866917991452672
あ、わかった。治部は「自分の忠義」と「天下泰平」を両立しようと思ったら秀頼と同じ年頃の息子を作っておいて、殿下の死後はさっさと家康に下り、家康が秀頼を打とうとしたら「寺子屋」よろしく息子を身代わりにし秀頼を逃がす。これしかない。 #真田丸

ええこれもわかりますけどもね。
三成は豊臣家ではなく秀吉ひとりの思いを背負っている。秀吉の罪は重い。この大河では関ヶ原の大罪人は秀吉だ。
一方、「もうしばらく治部様のお手伝いをさせて頂けませぬか?」と言った左衛門佐(堺雅人)は、様々な人々の思いを背負っている。家康の思いも……。それでも、関ヶ原を経てあの大坂へ向かっていくんだなあ。正直、こんなに大坂夏の陣が楽しみなのは初めて(関ヶ原もまだですけども/汗)。

https://twitter.com/y_kawaji/status/764786223848095744
今回のきり(長澤まさみ)みたいな役は1つ間違うととんだミスキャストになってしまうけど、うまく溶け込んで“時代の見届け役”になっていますね。大河の主役が女性の場合も似た立ち位置が多いけど、無理に主役にせず、こんな感じで関わるのがベストなのかなと思ったりもします。 #真田丸

いまだにきりちゃん(長澤まさみ)をdisってるひといるけど、それはもう単純に好き嫌いだけだな。今回は見事に間者の役目を果たしておりました。きりちゃんすげえ。

https://twitter.com/2tomt/status/764832695884984321
山本耕史にしかできない怜悧で可哀想で可愛い三成だし、内野さんだからあれだけ憎々しくても受け入れてしまうし。隅々まで計算されてる、そういうありきたりな言葉でしか言えないのは、やはりそういうことなのだろうな。人形劇みたいに三谷さんの掌の上で、我々含めみんな操られてるんや。 #真田丸

三谷さんのあてがきというのは、この役者なら自分の理想通りのものが出来上がるだろうというのがずっぱまりで、決して役=中の人ということではないんだよね。“っぽい”ということはあってもね。