NHK総合 『NHKニュース7』 “真田幸村の最期 新資料で謎に迫る企画展 福井” 19:00〜19:30

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161218/k10010811211000.html
ツイを見てて知りました。高瀬アナが「おのおのぬかりなく」と言ったとか。ニュース7で最終回番宣。さすが異例ずくめの『真田丸』。

そこへ越前の西尾久作(のち仁左衛門と改名)が入ってきて、名乗りをあげた。幸村は顔をあげず、応答もしなかった。西尾はらくらくと槍をつけた。
西尾久作は首をあげたものの、この首がまさか幸村であろうとはつゆ思わず、帰陣したあとで原隼人という幸村を知っている男から教えられてはじめて知った。いきなり、
「五万石」と咆え、見苦しいばかりに狂いよろこんだ。家康が、
「幸村を討ちとった者には五万石をとらせる」といったという説が全軍にひろがっていたのである。
たしかに家康はそう洩らしたらしい。
が、家康はその種のことでは極端に吝かった。首実検のとき、家康は西尾久作に二、三質問した。
西尾久作は、図に乗って話にいろをつけた。記録風の表現でいえば、「スコシク、能く申シアゲテ然ルベシトテ」幸村と槍をあわせてずいぶん奮戦し、自分もすこしく傷を負い、ようやく突き伏せましてござりまする、というと、家康はにわかに機嫌を悪くし、
「うそであろう」
と、一喝した。家康がいうのに、幸村はこの日未明から働き、日中は乱軍のなかであれほど駈けまわっていた、ついに敗軍になり、単騎ようやくかの社まで落ちたあと、なおかつ槍をとっての武者働きができようはずがない、偽りを申すか、というと、西尾久作は体をふるわせておそれ入ってしまい、五万石の沙汰も消えてしまった。

司馬遼太郎『城塞』(新潮社)“安居天神”より抜粋

『城塞』は45年前の作品ですけど、当時、司馬さんの手許に今回と似た資料があったんでしょうかねえ。それとも全くの創作か。

https://twitter.com/kazumaru_cf/status/738941678111723520
ファンには申し訳ないが、司馬遼太郎氏の困った点は、「創作」部分をいかにも「史料に基づいて書いたかのように描く」才能が卓越している事。「創作である」ことを証明するのは「無い事を証明する」=「悪魔の証明」になるので、大変厳しい。

いずれにせよ、西尾久作残念。
ニュース映像でも「一方で専門家は、今回の資料について、西尾本人の主張なのでこれまでの説を塗り替える決め手にはならない、と指摘しています」とか言われてるし(爆)。


これ載せとこ。こういうの好き。

https://twitter.com/pain_ame/status/810445499333361664
#真田丸 #最終回