メ〜テレ 『トットちゃん!』#15 12:30〜12:50

録画済。


郁夫君が……やすあきちゃんが木に登れたら……彼のお話は終わりなんだよ(涙)。

泰明ちゃんのことで、トモエのみんなは、ずーっと悲しかった。特にトットちゃんのクラスは、朝、電車の教室で、もう、いくら授業が始まる時間になっても、それは遅刻じゃなくて、絶対に来ないのだ、と馴れるのに時間が、かかった。一クラスが、たったの十人というのは、ふだんはいいけど、こういうときには、(とても、都合が悪い)、と、みんなは思った。
「泰明ちゃんがいない」
ということが、どうしても、目で見えてしまうからだった。でも、せめてもの救いは、みんなの席が決まっていないことだった。もし、泰明ちゃんの席が決まっていて、そこが、いつもまでも空いているとしたら、それは、とても、つらいことだったに違いない。でも、トモエでは、毎日、好きな席に自由に座っていい、というきまりだったから、そこのところは、ありがたかった。

黒柳徹子『窓際のトットちゃん』(講談社)“スパイ”より抜粋