歌舞伎座

デイリースポーツ 歌舞伎座の閉場式 俳優と観客が手締め!
建て替えの決まっている東京・歌舞伎座で30日、閉場式が行われ、約200人の歌舞伎俳優と満員の観衆2000人が手締めをし、51年1月に開場した現在の劇場に別れを告げた。新たな劇場は13年春に完成予定。市川團十郎尾上菊五郎らとともに舞踊「都風流」に出演した片岡仁左衛門は、夜の部を終えると、スーツに着替え劇場ロビーを感慨深そうに見て回った。昼夜計4000人の観客も名残惜しそうに舞台を見つめた。チケットは即日完売。当日券を求め徹夜組150人を含む300人が並んだ。劇場前は終日、記念撮影をする人であふれた。

YOMIURI ONLINE 4月30日付 編集手帳
折り箱に稲荷ずしと巻きずしを詰めたものを「助六ずし」という。歌舞伎の『助六』に登場する遊女「揚巻」にちなんだ名と伝えられる。「揚げ」(油揚げ)と「巻き」(のり巻き)である◆この演目が人々にどれほど親しまれてきたかがよく分かる。演じ分けのむずかしい揚巻を「女形卒業論文」と評したのは劇評家の戸板康二さんだが、江戸歌舞伎の華・助六と卒論・揚巻、この二人ほど節目の舞台に似つかわしい役柄はないだろう◆建て替えのために今月限りで取り壊される歌舞伎座が、団十郎助六玉三郎の揚巻でさよなら公演の幕を閉じた。きょうは閉場式という◆助六や揚巻がいなくても人は生きていけるし、おかるや勘平がいなくても日々の暮らしに困りはしないが、彼らがいるおかげで世の中はほんの少し潤い、ほんの少し楽しい。伝統芸能とは、使いこむほどに使い心地の良くなる“心の加湿器”だろう◆さよなら公演の盛況で歌舞伎ファンの裾野が広がったと聞く。鼻の穴へ屋形船ェ蹴込むぞ――覚えたての助六の啖呵を口ずさんでニヤリとしている若い人が、どこかにいるかも知れない。

本日で現歌舞伎座での行事が終了。私的には去年の四月大歌舞伎が最後。ホントはあと1回くらいオットと観るつもりだったけど、去年の8月から色々色々ありまして断念。3年後を待ちたいと思います。安い席でも花道七三くらいは見えるようになってることを願って(爆)。
歌舞伎座関連記事は山ほど。上2つを選んだのは仁左さまの名前があったのと、地味で短いながらも良い文章だったので。
助六のオーラス演目には文句のつけようも無く。でも最後に舞台に立ってるのは揚巻なんだよね。助六が花道を駆け去って、揚巻がそれを見送り幕がさーーっと。その揚巻は平成の立女形坂東玉三郎。ただひとり歌舞伎座最後の舞台に残る玉さま…。新しい歌舞伎座へ繋ぐのはこのひとなのかと思ったり。