『BECK』@ミッドランドスクエアシネマ(10:30〜)

一度でもバンドを組んだことがあるひとにとっては、懐かしく恥ずかしくこそばゆく、甘酸っぱい青春デンデケデケデケな映画。私は短大在籍中の2年しか活動してなかったんだけどね。観てる間中、もう当時の諸々が走馬燈ぐるぐる。勉強そっちのけで、もめたり泣いたりくじけそうになったり……。最後のライブの打ち上げで他バンドのギタリスト2人にコクられたこととか(わはは)。
漫画の映画化ということで設定やら展開やらツッコミ処満載で、エピのひとつひとつが随分端折られてるんだろうなあと思ったけど、ベタベタな青春バンド映画としてはすっごく楽しめました。
賛否両論まっぷたつ、というより“否”の方がたぶんに多いと思われるコユキ佐藤健)のボーカルレス。
あれは原作者の提案で堤監督がそれを受け入れた上での演出。堤監督血祭りの前にパンフ読もうぜみんな(苦笑)。“万人を魅了する奇跡の歌声”の表現としては間違ってはいないと思うんですけどねえ。(アニメ版は歌ってるそうですが、ここではちょっと置かせていただきます)
だいたいが原作は紙面なのでその奇跡の声は実際は聴こえない。でも、この世界のどこかにいるコユキ、自分の中のコユキ、まだ現れてないコユキ、聴こえないコユキの声を、読者は色々想いを巡らして聴いてるはず。映画もそれと同じじゃダメですか?。やっぱ全部きちんと見せないと納得できないのかなあ。ナマのお芝居は委ねられることが多いので(笑)自分の中では全然アリなんだけど……慣れって恐ろしいわ(汗)。でも、ああでもないこうでもない、今回の映画ならどんな声だろう、こんな声だったらいいな、とか想像するの楽しいじゃないですか。
上映終了後、周囲の若いお嬢さん方が「ライブ行きたくなっちゃったー」とわいわい。
ボーカルレスどこへやら(笑)。この映画の最高の褒め言葉だよね。
http://www.beck-movie.jp/
原作チラ見したら、BECKメンバー漫画のまま。キャスティング巧すぎ。当代の売れ売れイケメン俳優がこうも揃うとは。イケメンじゃないけど斎藤(カンニング竹山)も。竹山はイイ仕事するなあ。桐谷のラップも良かったよー。ああ、これがあるからたけるっちのボーカルレスが叩かれるのか。向井君の上半身ハダカ演奏のサービスショット(嬉)。原作でも脱いでるので必然なのです。ありがとうハロルド作石