CBCテレビ 『夜のせんせい』#8 22:00〜22:54

録画済。


恋に年齢関係ねえよな。
「いい年をして恥ずかしい」「どういう教育をしてるんだ」
恥ずかしいのは、体裁しか考えない両家と学校。だいたい、自分たちより長く生きてる親に対して「どういう教育」言う時点でちゃんちゃらおかしいわ。高倉さん(織本順吉)の人生経験と仕事のキャリアを考えたらナンセンス。箒で綺麗に道を掃いていた文江さん(岩本多代)だって、息子夫婦に気を使ってひっそり息をひそめるようにして暮らしてる。それを更に押し込めようなんて(怒)。
「年を取るというのは、昨日できたことが、今日できなくなる。そうやってひとつひとつなくしてくことなんだよ」
「よけいなものが削ぎ落ちていくってことでもあるんだけどね、だから、高倉さん、とてもピュアな気持ちだったんじゃないかな」
87歳と79歳の残された人生。決して長くないだろうけど、愛するひとと一緒にいたい、ただそれだけの望みを邪魔する権利は、誰にもない。
高倉さんの後押しで出直す決心をした山田(高橋一生)が、今度は高倉さんの背中を押す。
金金金だった優奈(滝裕可里)が、高倉さんと文江さんを見て愛の意味を知る。
予想を裏切らない桜先生(観月ありさ)。いや優奈が鍵ぶっこわせゆうたんやけどな(笑)。
小雨そぼ降る中、見つめ合う高倉さんと文江さんの姿に涙。
恋情止み難し、といった風情がひしひしと……。普通の学園ドラマでは味わうことのない素晴らしいシーンでした。
校内放送のスイッチが偶然入って……というのはありがちだけど、不自然さはなかったので無問題。放送室が4年1組の憩いの場(?)として定着してたからこそのシーンだよね。そんなとこも含めて今回も秀逸。現代のお年寄りを取り巻く現状だけでなく恋愛観を描き、優奈を高倉さんの孫設定にすることで、若者とお年寄りの話が巧くリンクしていったように思います。
あとは、相変わらずキャラの絡め方と使い方がいいよね。高倉さん達を探すときの組み合わせでもよく練られてる。政代さん(江原由夏)と宇垣(太賀)と玲(山本舞香)と桃(清水くるみ)。梶原(大倉孝二)とかえで(新川優愛)。山田と真理さん(堀内敬子)。上武(田中圭)と華(蓮佛美沙子)。そして桜先生と大澤(山本耕史)。それぞれ自然な会話でシリアス→コメディ展開もさりげなくて。個々のエピが終わったひと、まだのひと。その組み合わせで色々想像させてくれたり。あと、残り2話だなんてもったいないなあ。いつまでも眺めていたい4年1組の面々です。
しかし、大澤は桜先生に何言いたかったんだろう。
あ、あと、高倉さんの将棋盤の件。やっぱりひとをよく見ているひとです。


余話1。冒頭の上武と華のシーン。何故お前がそこにいる大澤、と突っ込んだのは私だけでしょうか。
余話2。「幽霊大好き」。はいはい(笑)。そういや霊らしきものと握手したことあるもんね、耕史君。