NHKBSプレミアム 『真田丸』#18 “上洛” 18:00〜18:45

録画済。


姉上(木村佳乃)めっちゃ黒歴史やん(笑)。
まさかのかかとかさかさでカムバック。
良かった良かった。真田に心の底からの笑顔。
いつかこの笑顔を思い出してきっと泣いてしまう。
って絶対誰かが書いてるだろうけど。
「うそでもいいから頭を下げなさい。強い者に従う。真田はこうやって生き延びてきた。下手に出て牙を隠して爪を隠してこの先秀吉の勢いに陰りが見えたら寝首を掻く。卑怯者で何が悪い!」
母上(草笛光子)の言葉の後押しで上洛するも、なんだかんだで寂しい背中の昌幸(草刈正雄)。
「生きておっただけでももうけもんじゃ。つらい事があればその分よい事もある。世の中ようできとるわい」
領地守ったし大名になったし娘は見つかった。
源三郎(大泉洋)が言うように間違ってなかったんだよ。何回も書くけど、真田の家名は今も残ってる。豊臣の家は跡形もない*1
松との再会エピは昌幸のためだったんだなあと、つくづく三谷さんの作劇の巧さに舌を巻く*2
そして、全てを飲み込み家康(内野聖陽)に会う。
絵にかいたような悪役の高笑いがお見事な家康でしたが、とりあえず真田を攻められないし、北条から真田を守らなきゃならんことは全て承知の上での高笑いなんですよね?ね?(いぢわる)。

  • 三成(山本耕史)の献上品検閲は正しい。くどくど書くのめんどいので省略するけど、秀吉のためであり自分のためであり(ただし私心ではない)真田のためでもある。毛皮の件にしたって退けようと思えばできるでしょ彼なら。でも結果的に秀吉は利用した。そういうことです。
  • 出浦(寺島進)の「何ならわしが明智光秀になっても構わぬぞ」にシビれる。最終的には昌幸に討たれてもいいっつーことでしょ。
  • いつもだったら秀長(千葉哲也)がいそうな位置に清正(新井浩文)。何かあったらソッコーで、てことね。
  • 何話かぶりの登場の兼続(村上新悟)。語尾メーカーと化している(爆)。

今回はホント時間なくてツイも追えずなのでこのへんで。


余話。茶々(竹内結子)のおやつの清浄歓喜団と松風らしきもの。清浄歓喜団は清盛クラスタが沸いたことでしょう(苦笑)。松風は司馬さんの『関ヶ原』で、兼続が景勝とのティータイムのお茶菓子で出てました。その後、兼続は『直江状』を認める。

「当家の意向は」
と、横から、米沢三十万石従四位下山城守直江兼続がはじめて口をひらいた。
「書状に認め、明朝御宿舎までお届け申すでござろう。それを持ちたずさえて、上方へ帰られよ」
これ以上の議論は無用、という態度を、山城守は言外にふくませた。
会見がおわり、使者たちは二ノ丸の宿舎にひきあげたあと、景勝と兼続は茶室に席をうつし、主従水入らずで茶を楽しんだ。
茶室でふたりが茶を喫しているあいだ、先刻の使者についての話題はどちらもいっさい口にせず、菓子の話だけが出た。
松風という京菓子である。その菓子が、茶菓子として出ている。
(中略)
やがて、山城守は退出し、大町口の城門のわきにある上屋敷にもどり、
「書院に筆硯を用意せよ」
と言いつけ、衣服をぬぎ、湯殿に入り、児小姓二人に体を洗わせた。
湯殿を出たときは、すでに胸中、文想が高鳴るように沸きはじめている。
書院にすわった。
「料紙はこれのみか」
足りない、というのだ。家康の暴慢に対する胸中の鬱積をたたきつける以上、よほど長文の手紙になるであろう。

司馬遼太郎関ヶ原』(新潮社)“挑戦”より抜粋

*1:血は薄く天皇家とか他家にも残ってますが。豊臣を名乗ってるひともいるようですが。

*2:丸島先生によれば、松が見つかったのも昌幸上洛時とのこと。https://twitter.com/kazumaru_cf/status/729302310862528516