『名古屋平成中村座』夜の部@名古屋城二之丸広場(16:00〜) 1F-22-9・10

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傾城反魂香
浮世又平:勘太郎/女房おとく:七之助/土佐将監:亀蔵/他
以前観たのが藤十郎翫雀という独特で濃ゆいカップルだったので、今回の超フレッシュ江戸前すっきりカップルが初々しいわ(笑)。
半年振りの中村屋兄弟。更に七之助君の成長著しく頼もしいったら。もちろん勘太郎君も。勘太郎君は最近とみにお父さんに似てきて、修理之助(鶴松)に取り縋るとこなんか声がクリソツ。目つぶって聞いてたら区別つかないよ。松村の掛布状態(爆)。舞も身振り手振りがね。チョクで指導受けてるんだから似るのは当たり前だけど、そういう次元のものじゃない。血と芸とがちゃんと受け継がれていくのを実感できる相似形。
勘太郎君&七之助君のコンビはいつ観ても良いなあ。どんな形でもしっくりくる。今後も楽しみ。鶴松君もね。


番隨長兵衛
番隨院長兵衛:橋之助/女房お時:扇雀/出尻清兵衛:亀蔵/近藤登之助:笹野高史/唐犬権兵衛:彌十郎/水野十郎左衛門:勘三郎/他
橋之助さんはこういう役ぴったり。まさにニン。橋之助さんアゲアゲ演目。四月歌舞伎座の『伽羅先代萩』の頼兼観た時、染ちゃんの絹川谷蔵と役入れ替えた方がいいんじゃないかと思っちゃったもん(爆)。対する勘三郎さんの水野は抑え目な感じで、アゲアゲ長兵衛を際立たせた効果あり。好対照でした。
今回、水野と登之助*1は舞台上のではなく、リアル客席の2階のお大尽席から桟敷席を歩く長兵衛に声をかける。お大尽席の役得だね。でもあれだと、1階席の一番後ろから3列目くらいまでは2人の声しか聞こえないぞ(笑)。ウチらはギリギリセーフ。ほぼ真上に水野。


元禄花見踊
元禄の男:勘太郎/元禄の女:七之助/他
兄弟息ピッタリ。相変わらずです。いつも板をばんばん踏んでも寸分違わず。今回激しい踊りじゃないから、ばんばん踏むのはほとんどなかったんだけど、引く手返す手扇の上げ下げ、振り向く顔に見上げる顔、全てがピッタリ。七之助君が前で正面向いて座って、勘太郎君がその後ろで立っての舞でもピッタリ。堪能。
にしても七之助君は女形姿が一段と綺麗になったこと。以前は痩せすぎで、どんな役でも剣呑な雰囲気だったのに、最近少し頬に肉がついて良い感じです。
最後は舞台の背後が開いて二之丸の石垣や木々が借景となる演出。そこに桜の樹と篝火と舞い散る花びら。なんと美しく贅沢な空間。前の方の下手に座ったら天守閣見えたんじゃないかな。


千穐楽なのでカーテンコール。歌舞伎座じゃないんでアリです。一旦幕が引かれて再び開いて桜吹雪がぶあーーーーっと。そして奥から法界坊。踊ったり『元禄花見踊』にケチをつけたり自由自在。外で待ってたら蚊に刺されたそうです(笑)。他の面々を呼ぶとすでに私服姿。そりゃそうだ(笑)。全員がひとりずつご挨拶。ちっちゃな名優たち*2もね。橋之助さんに促されて2人の長松が「ありがとうございました」ってぺこり。その後どうしたらいいかわかんないから動かないの(笑)。再び橋之助さんに手を引かれて後ろへ下がりました。カワイイ〜〜。
心なしか淡路屋への拍手が一番大きかった気がする(爆)。2回目のカーテンコールは羅漢席から紙テープ!。1Fの客席からもプレゼントが飛ぶ飛ぶ。歌舞伎座じゃないんでアリです(笑)。
来年は大阪城だそうですよ。

*1:以前観たとき、ここにいるのは登之助じゃなかったような…。誰だっけ?(汗)。

*2:何歳なんだろ。4、5歳くらいに見える。