CBCテレビ 『歸國』 21:00〜23:24

史上最低の勘違い男・長渕剛が出てなきゃなあ。なんで倉本聰は彼を選んだんだろう。せっかくのドラマが台無し。ADとか殴られてなきゃいいけど……。
志村伍長(ARATA)の、全ての英霊に届けと言わんばかりの手紙の朗読。木谷少尉(小栗旬)と洋子(八千草薫)の目が見えないからこその邂逅。遠藤中将(笈田ヨシ)の生き残ってしまった者の悔恨……etc。他のキャストは好演でした。
ただ、大宮上等兵ビートたけし)が大宮健一(石坂浩二)を刺殺したのはちょっとねえ。気持ちはわかるけど、なんらかの「対話」がまずあるべきでは。本来ならまっとうな道へ導くべき立場の叔父が、いきなりぐっさりって(汗)。心臓発作とか脳梗塞とかならまだしも英霊の持つ護防剣まんまって(汗)。魂魄でしかない英霊でも現世の人間を殺せるんだぞ、という脅しのような感じを受けましたよ。大宮上等兵の妹・あけび(小池栄子)の「ありがとう」もひっかかる。自分の息子を兄に殺されたのは知らないということなの?。この辺、原作のままなのか気になりました。
「人は二度死ぬ。一度目は肉体的に死んだとき。二度目は完全に忘れ去られたとき」
今、太平洋戦争自体が忘れられようとしています。学校でさらっとしか教えないんでしょうね。みっちりやると元連合国から突っ込まれますからね。何をか況や。戦争をしないための授業のどこが悪いのか。日本政府の及び腰にはあきれるばかり。日本には核兵器はありません。でも、組み立てれば30分で核兵器になる部品は揃ってるんだよ。馬鹿じゃないの。
靖国問題をどうこう言う深い知識はないけど、英霊でも英霊じゃなくても、戦争で死んだ魂に変わりはない。ただ、あくまでも死後までランク付けをしたいというのなら、英霊から外されるべきひとびとがいるはず、と言っておきたい。