NHKBSプレミアム 『軍師官兵衛』#4 “新しき門出” 18:00〜18:45

録画済。


今回ほぼ官兵衛(岡田准一)の恋バナ。いや、おめでとうござりまする。
同時進行で信長(江口洋介天下布武で、いよいよ足利義昭を擁して上洛なんですけども、『播磨灘物語』では、官兵衛は嫁もらって家老になってから、信長の庇護を受ける前の義昭に会ったり細川藤孝に会ったりと静かに人脈開拓中(爆)。

その連歌の翌日、官兵衛は寺の裏の藪にむかって立小便をしていると、藤孝が寄ってきて、いきなり前をまくった。
藤孝の育ちにしては、めずらしいことかもしれない。ならんで用を足しながら、
「官兵衛ノ尉どの。今後、どこを頼ればよろしかろう」
と、もっとも重大な相談をもちかけた。官兵衛は内心おどろき、藤孝のこの意外なざっかけなさと、拍子のよさに、これは容易ならぬ男だと思った。
「織田どのがよろしかろう」
と、即座に官兵衛がいったとき、われながら驚いた。そんな名前を出すつもりはまったくなかった。
藤孝も、おどろいたらしい。官兵衛の横顔をちらりとのぞき、あとはだまって袴をおろした。

司馬遼太郎播磨灘物語』上(講談社)“若き日日”より抜粋

近江湖東の矢島での出来事。このあと、官兵衛と藤孝は織田と毛利について論じ、数日後、藤孝と義昭一行は越前朝倉を頼るべく近江を出て、官兵衛は姫路へ戻る。