- 作者: 金子國義,最上和子,小林信之,田中雅志,大岡淳,深澤紗織,三浦和広,辻大介,谷崎榴美,華藤えれな,鵺神蓮,森功次,岩渕竜子,平林幸壽,佐々木治己,YUKO-KAT,野尻英一,日本美学研究所,阿波村奈央,山田泰士
- 出版社/メーカー: 日本美学研究所
- 発売日: 2014/06/01
- メディア: 単行本
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と、思ったら日本美学研究所のギャラリーで買うと香り付きっだったとな。
https://twitter.com/bigakukenkyujo/status/516604103946825728
三島、澁澤、玉さま、アルファでありオメガ、“眠るヘルマフロディトス”、バタイユ、アラステア、サロメ、ワイルド、アムリタ、リュウグウノツカイ、麝香、速佐須良比竎、串蛇姫、キマイラ、キング・クリムゾン、コクトー、西行………etc。光の少ない古い家屋の奥まった書庫、或は蔵の中で読みたい本。できればずっとそこにいたい。そんな本。非日常という意味でのハレ的な本。
金子先生のインタビューが秀逸。
Q:強い美意識を持っていると、逆に「醜いもの」も目に付くと思いますが
A:見ない。醜いものは見ない
先生はそうでなくては。
『美少年の骨は白』は青頭巾の妄執とは別のもの。純粋で哀しくてでもそれとは最も遠い穢れに触れてしまったのに、少女達が静かな歓びの涙を流す。
美少年は
なんて
早死になんだろう
ジルベール アッシュ 常盤君岩渕竜子『美少年の骨は白』より抜粋最も遠いといえば、この類の本には縁がないと思っていたサイバラ登場で吃驚。
(狂う)といえば、本当は桜の花を見たときに、時間の順序さえ吹っ飛ばすような感覚のことを言うのであって、現代の例で言うと、唐突なようだが、たとえば西原理恵子の『いけちゃんとぼく』や『うつくしいのはら』といった漫画などを見ると、西行や梶井にはできないレベルで簡単に狂っていて、恐るべきものを感じる。
しかしよく考えると、じつは時間の順序をどうしても簡単に吹き飛ばせなくなっているわれわれの方がある意味狂っているのかもしれないから、それを狂うとは言わずに(戻る)といえばよい。もっとも西原自身は初めから戻っているのであって、そこがすごい。