- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/09/16
- メディア: 新書
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普段私がぐだぐだ言ってることを、具体例や実名を細かく挙げて実に気持ちよくばっさばっさと斬りまくり。『江』と『天地人』と『利家とまつ』をヤリ玉アゲアゲメッタ斬りで愉快痛快。「火野正平がいない」には唸ったわ。確かに。今だったら濱田岳君にエロを足した感じか(爆)。
春日氏の意見には概ね同意。ただ、氏が求める古き良き時代劇は構造限界に来ていると思われます。時代がもう求めてない。どんなに嘆いてもあの頃には戻れない。今の制作側で頑張ってるひとたちもいるはずなんですよ。清盛スタッフみたいに試行錯誤しまくってリキ入り過ぎたとしても(磯Pごめん)。今の、そして次世代の“新しい時代劇”は、観る側にも新しい目線が必要なのかもしれません。
本書に書かれてることって、時代劇だけじゃなく、現代ドラマにも言えることでしょうね。
氏が引用されてたので更に引用失礼。
面白い時代劇を書くコツは、「時代考証に負けるな」という事。ただ歴史的事実が知りたいのなら、国会図書館のデータベースにでもアクセスすればいい。資料を読み込む力は必要だが、その資料からどれだけ想像力をはばたかせる事が出来るかどうか。時代劇はエンターテイメントなのだ。