CBCテレビ 『新参者』#10 21:00〜21:54

犯人とその動機が原作と同じでとりあえずほっ。上杉(泉谷しげる)の退職云々は原作と違うけど、犯人の真実を引き出す役割を変えなかったのは拍手。この話のキモのひとつですもん。
演者は文句なし。不満はTBSのよけいなことしい。にぎやかしゲストはもちろんのこと、話膨らましすぎのいじりすぎ。工夫ではなく無駄。メインの殺人事件を前面に出しすぎ。加賀は、人情話からさらっと解決してるわけではなく、人形町で油売ってるわけでもなく、ミステリアスでもなく神出鬼没でもない。まあ、テレビドラマ的に盛り上げなきゃいけないのはわかるんだけども。原作の短編連作の良さが出せなかったね。原作モノは難しい。
でもね、『流星の絆』は傑作。犯人を生かすという原作と違う結末でも納得の出来。脚本・宮藤官九郎、プロデューサー・磯山Pはハズレなし。何回も書いたけど、クドカンは根底にあるものは崩さなかった。『新参者』スタッフは原作を扱いきれなかった、といったところか。東野氏は基本的にアレンジに寛容なようだけど、自作品の評価を下げかねないアレンジにはお気をつけいただいた方がよろしいんじゃないかと。
余話。原作未読の馴染みのドラマブロガーさんが、8話の「愛人じゃなくて昔の恋人の娘だった」に思いっきり引いたと書いてた。でも原作どおりっす(笑)。あと、「前後編のSPなら面白かった」とか。そら絶対無理(大笑い)。「単純な事件を引っ張りすぎでちょっと間延び」とか。いや、それぞれの短編で成り立ってますから(苦笑)。字で読むと引っ張ってるなんて全く感じないんだけどねえ。