NHKBSプレミアム 『平清盛』#15 “嵐の中の一門” 18:00〜18:45

録画済。


死人に鞭打ち、生者の傷口に塩どころかハバネロ塗り込むが如くの頼長(山本耕史)。
驚愕愕然唖然呆然の忠盛(中井貴一)。
一般的に見ればなんと気の毒な忠盛てことでしょうが、私的にはあんただって白河院と!…………と、そういうことはこの大河では思っちゃいけないんですねはいすいません。
「家盛は何もかにも差し出しおった」とか「家盛と私は全てにおいて、しっかと結ばれた仲であった」とか、思えばその前から結構な説明台詞をさらりとでも、それを説明台詞と思わせない妙な説得力の頼長の声音。妖しく光る三白眼の流し目。今回も萌え以前に背筋が冷たくなりました。頼長はホントにこんなヤツだったかもと。耕史君は決して憑依型ではなく、彼なりの理論で“そのひと”になるんですよね。彼の役の解釈があって様々な計算が働いて緻密なキャラの構築がなされてるはずなんですけど、それが全く技巧的に見えずに実に自然に“そのひと”を出す。ひいては本当に“そういうひと”だったんじゃないか、“そういうことがあった”んじゃないかと思わせる、司馬作品の如く。
近頃の主人公に対峙する敵役は、実はちょっといいひととか弱い面を主人公に見せるみたいな感じのをよく見かけるけど、頼長は今のとこ大丈夫の様。このまま突っ走っていただきたい。『一個人』の耕史君のインタのように、ただひたすらの目的遂行を願います。そして最期の時、何を見、何を思うのか、楽しみにしたいと思います*1。策士策に倒れ才子才に破るるその果てを。
サブタイの“嵐の中の一門”。平氏だけではなく源氏も藤原摂関家も嵐の中へ。王家は嵐の前の静けさ。
『血曼荼羅』、巧く使いましたね。『へうげもの』の“千鳥の香炉”もかくや。
気が向けば徐々に追記。
気が向けばじゃないよ。これ言っとかないと!。
あえなく散った家盛に、合掌。
あーでも、化けて出てきてもいいよ(爆)。頼長ってば公春といちゃいちゃしよってからに。六条御息所よろしく、公春に取り憑いちゃいなよ家盛(暴言)。

*1:脚本と演出に大いなる懸念がありますが(^_^;)