作・演出:後藤ひろひと
出演:堀内健/池田成志/京野ことみ/伊藤正之/後藤ひろひと/竹下宏太郎/瀬川亮/熊井幸平/板尾創路
この1公演のみの名古屋が大千秋楽でした。
世代限定タイトルだねえ。若い世代はジャッキー・チェンですら危ういというのにブルース・リーとは。
“リー”というのは何にでも置き換えられるけど、現代だと誰だろう。今は選択肢が多すぎて、ブルース・リーほど突出したアイコンというのがないかも。男の子なら誰もがブルース・リーに憧れた時代の、甘酸っぱい青春の群像劇。私の周囲にもいましたよ。プラスチックのヌンチャク振り回して先生に怒られてる子が。*1他のネタもかなりの割合で世代限定でしたが、大王より年上の私には(爆)無問題。楽しませていただきました。
世代限定とはいうものの時事ネタはしっかり取り込む大王。だめゆきへのいじめのシーンは容赦ないですね。あれはちょっと辛かった。大王だけにブラック系で持ってくかと思いきや、だめゆきがちゃんと仲間になれて、素でホッとしてしまったわ。
- 今回、宏太郎さんがハマり役。以前に観た『姫が愛したダニ小僧』では全く印象に残ってなかったから、こんなに動けたひとなんだと妙に感心してしまいました。すんごい高いバレエジャンプしてるし。
- ホリケンは素なんだか演技なんだかよくわかんないけど、あの自由さは舞台向け(笑)。ちょっと台詞が聞き取りにくかったのは疲れてたのかな?。
- 伊藤さんが語り手で正解。そのためのキャスティングだろうけど。
- なるしーてば今度は中学生かい(笑)。今回も顔面技やら何やら色々笑かしてくれました。が、以下の部分ちょっとうるうる。
転校してしまうだめゆきにお煎餅を送るってことで
だめゆき 「届かないと思うよ。郵便とかいい加減だっていうし」
河田*2 「届くまで何回でも送っちゃるけん」
この台詞を↑さりげなく言うのよね。ぼそって感じで。やられたなあ。台詞の持つ熱さのまんま言ったらクサい芝居になるだけなんだよねえ。
事故の記事が載ってる新聞を持ってきたミャオに 「だめゆきは関係ないっちゃろ?」
これもミャオにつっかかるわけでもなく、抑揚の無い声でさらっと。出てくるだけで笑いを誘ってた男に泣かされるとは思ってもみませんでした。
- 大王はポイントポイントで出てきたけど、もっと出たかったっぽい(笑)。
最後のオチは想像したとおりだったけど、ハッピーエンドでよかった。いい意味で力を抜いて楽しめた作品だと思います。
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