NHKBSプレミアム 『軍師官兵衛』#8 “秀吉という男” 18:00〜18:45

録画済。


今回面白かったー。信長(江口洋介)接見は定番だったけど、ドラマの流れがスムーズでしたし、姫路のホームドラマ部分も流れの中で違和感なかったし、なにしろ秀吉(竹中直人)と官兵衛(岡田准一)の出会いの描かれ方がとっても良かった。若い時の(と、あえて書く)秀吉のひととなりも、黒田家家臣団を巧く使って丁寧に表現されてたと思います。
命の使い道でございます」は、豊前中津で隠居後のエピを持ってきたんでしょうかね。

かれは、いつも下僕を一人はか二人つれていた。
そのひとりに、竜若という無鉄砲な元気者がいた。竜若があるとき不都合なことをしたため、如水はこれを柱に縛っていた。
そのうち、如水がよく知っている農家から、瓜がたくさん穫れたので差しあげる、ついては人をよこしてほしい、といってきた。献上するのに農家から持参せず、領主がとりに来い、といわせるふんいきも、如水が自然につくったものであろう。如水はそれをとりにゆくのに、竜若の縄を解いて、使いにやらせた。竜若はゆるされたかと思ってとりにゆき、やがて瓜を背負って帰ってきた。
如水はそのうち二、三個をあたえて食わせ、竜若が食いおわると、また柱に縛った。
毎朝の掃除のときにはまた縄を解いて箒をもたせるのである。掃除がおわるとまた縛った。数日そのように繰りかえし、やがて縄を解いてやった。
左右がそのわけをきくと、
「縛ったままでおくと、竜若の皮膚が傷む。皮膚が傷むまでの罰は、わしは加えていない。だからときどき解くのである。解けば用事をさせる。わしは竜若を傭っているのだ。用事をさせればそれだけで得ではないか」
室町末期は流通経済が勃興したときで、如水はその時代に人になった。中世では見られない合理主義がこの時代の社会に根づきはじめたが、如水はその意味では時代の典型をなす者であったともいえる。

司馬遼太郎播磨灘物語』下(講談社)“如水”より抜粋

田中圭君の光秀なんかカワイイな。まだ佐吉って感じ(苦笑)。
今、時専で大河『徳川家康』が放送されてまして、三成は33歳の鹿賀さんがやってらっしゃるわけですが、40歳くらいに見える(爆)。信長の役所さんも当時、27歳で40代の信長で今見ても全く違和感なくて。でも本能寺で、鬢を乱した信長(役所広司)が、庭で死にゆく濃姫藤真利子)を縁台から見下ろすシーンがあって、そこは何故か年相応に見えてもの凄くカッコよくて惚れ直しました。