NHKBSプレミアム 『八重の桜』#4 “妖霊星” 18:00〜18:45

録画済。


井伊大老榎木孝明)の狂気。反発に目もくれず、蹴散らして前へ。
井伊の覚悟を描いて、彼を単なる悪者にしてないところが良かったです。この大河ならそうくるかなとも思ってたし。でも司馬さんはけちょんけちょん(汗)。

井伊は政治家と言うには値しない。なぜなら、これだけの大獄をおこしながらその理由が国家のためでも、開国政策のためでも、人民のためでもなく、ただ徳川家の威信回復のためであったからである。井伊は本来固陋な攘夷論者にすぎなかった。だからこの大獄は攘夷主義者への弾圧とはいえない。なぜなら攘夷論者を弾圧する一方、開国主義者とされていた外国掛の幕史を罷免し、洋式訓練を廃止して軍制を権現様以来の刀槍主義に復活させているほどの病的な保守主義者である。この極端な反動家が米国側におしきられて通商条約の調印を無勅許で断行し、自分と同思想の攘夷家がその開国に反対すると狂気のように弾圧した。支離滅裂、いわば精神病理学上の対象者である。

司馬遼太郎『幕末』(文春文庫)“桜田門外の変”より抜粋

今回は嵐の前。まだ歴史そのものに絡めない少女の八重(綾瀬はるか)の日常を描きつつ、この時代の女性の象徴のような兄嫁と、“変わり者”の八重の違いを際立たせてましたね。魚獲ったり、尚之助(長谷川博己)と盗み聞きしたり、妙にほっこり。
しかし尚之助はここでもひとり爽やかに白鶴のよう(爆)。


余話。コレラの大流行。仁先生(大沢たかお)を思い出しました。千年前の奥州でヤマトと戦ってる場合じゃないわよ!。すぐ戻ってきて!(笑)。