NHKBShi 『龍馬伝』#40 “清風亭の対決” 18:00〜18:45

清風亭での会見自体は非常に緊迫感があって見応え十分でした。
正直、龍馬(福山雅治)より後藤(青木崇高)の方がカッコよかったわ。
今回もスルーエピ盛りだくさん。
慶応2年6月下旬に長州藩主に拝謁後、翌慶応3年1月13日の清風亭会見まで、社中解散しかけたり、薩摩藩の仲介で大極丸買ったり、小曽根英四郎拘束事件があったり、五代才助や広沢兵助と会談したり、溝淵広之丞に会ったり、中岡慎太郎に会ったりと、etcetc。残り少ない話数を考えるとそんな枝葉末節いちいち描いてられっか、てなとこでしょう。やっぱ半平太&以蔵エピを引っ張りすぎたよね。
あとはもう史実とかけはなれすぎててどうしましょう。
ホントは溝淵(ピエール瀧)大活躍なのにい。龍馬(福山雅治)と後藤(青木崇高)の橋渡しの立役者なのにい。木戸(谷原章介)も絡んでて、両者の和解には長州の意向も働いてるのにい。これ結構重要じゃない?。ああそうそう、お元(蒼井優)を同席させたのは実際は後藤自身。この辺が後藤の政治力。ただの嫌味で粗暴な男ではないのです。今回の大河ではその辺無視されてますけど。

「後藤の大風呂敷」
といわれた。非常な雄弁を持ち、しかも細事は語らず、いつも大風呂敷を広げてみせて、人を煙に巻いてしまう。古代中国の世界に登場する東洋的豪傑が、にわかに日本の幕末にあらわれた、という観がある。
幕末、英国公使の通訳官として活躍するアーネスト・サトウは、この物語の翌年、土佐沖の英国軍艦の艦上で、後藤に会い、その著「幕末維新回想記」でこう述べている。
「公使(英公史パークス)はすっかり後藤に惚れこんでしまった。いままで会った日本人のなかで最も聡明な人物のひとりだというのである。私も、人格的迫力のある西郷をのぞけば、彼以上の人物はあるまいと思った」
後藤にはそんな聡明さがある。時勢を見ぬき、機敏に把握し、物事の紛争をまとめるについても、相手の心理や欲望をたくみにとらえて思うままにひきずってゆく。
妙な男が時勢のなかに飛びだしてきたものだ。底に穴のあいた大風呂敷だといっていい。

司馬遼太郎竜馬がゆく』5巻“回天篇”(文藝春秋)より抜粋

司馬サンによれば「乱世の雄」。だから維新後は役立たず(苦笑)。弥太郎含めあちこちから金借りて貿易会社を起こすも失敗。当時の大阪府予算より多い200万円の大借金王。他にも色々。ま、それは後の話。