NHKBSプレミアム 『軍師官兵衛』#28 “本能寺の変” 18:00〜18:45

録画済。


小寺政職片岡鶴太郎)に合掌。
某ブロガーさんがあんなシーン要らんわと書かれてましたが、今後の黒田家と氏職(相澤侑我)の関係を考えれば無問題でしょう。だいたい鶴ちゃんクラスの俳優がフェイドアウトとか語りで訃報連絡ではあかんちゃうん?。
サブタイの本能寺の変は………うーん、本能寺が変だった『江』と『天地人』よりはマシ、くらいかなあ。増長なのに尻すぼみで薄味。情報量が少ない本能寺の変なので、お濃のこととか、信長が切腹してないとか別にかまへんのですよ。今回みたいに首掻き切って死んだのかもしれんしね。でもねー、盛り上がりに欠けました。
さて、官兵衛(岡田准一)の秀吉(竹中直人)への悪魔の囁き(爆)。
司馬さんが描くとこうなります。

官兵衛は、この備中の孤軍を自壊からすくいだすために、まず秀吉の心に大気を拭きこむところからはじめるべきだと思った。伝承では、このとき官兵衛は微笑し、秀吉のひざをしずかにたたき、
さてさて天の加護を得させ給ひ、もはや御心の儘になりたり。
と、なぞのようなことをいった。
秀吉は不意に雷鳴をきいたように頭をあげ、とっさにその意味をさとった。もっとも秀吉としては喜色をうかべるわけにもいかず、
「−仇討のことか」
と、別人のように目の下を紅潮させた。

司馬遼太郎播磨灘物語』下(講談社)“変報”より抜粋

この言葉の出典が全く掴めないので、司馬さんの創作かも。元ネタは『黒田家譜』の“さてもこの世の中は畢竟〜”でしょうかね。
『川角太閤記』では、ちょっと文学的。これ好きだな。『黒田家譜』より遥かに信憑性は低いけどさ。

黒田官兵衞指出被申上候事、主には申上げにくき事を被申たなど、人々申あへると承候。
殿樣には御愁嘆の樣には相見え申候得ども、御そこ心をば、推量仕候。
目出度事出來るよ、御博奕をも被遊、幽古被申上候通、吉野の花も今盛ぞや。
櫻の花寒のうちに御覽被成度と思召候ても、時來たらでは見られぬ花也。
春の雨風の陽氣を請、おのがまゝに咲出づるものなれば、心に任せぬと相見え申候。
此上は光秀と分目の御合戰被成、御尤に候。
目出度ぞや、御花見初と覺申候と戯れ被申上候。
秀吉御心のうちには、我心中と一つと被思召けん、につこと御笑ひ被成候と承候事。

近代デジタルライブラリー 『川角太閤記』上(公民文庫)“巻之一” 四十二頁〜四十三頁より抜粋

あ、恵瓊(山路和弘)のこと忘れてた(汗)。本能寺の件を彼が知っていたかどうか………。

官兵衛は秀吉の承諾を得、ひそかに本能寺の一件を恵瓊に告げたという伝承がある。
この伝承は主として毛利方につたえられた。恵瓊が羽柴方の決定的な弱みをうちあけられたにもかかわらず毛利方に不利な講和の仕方をやったというのがその伝承で、これによって恵瓊はいよいよ佞僧に仕立てあげられたが、しかし、秀吉・官兵衛が恵瓊に洩らしたという事実はない。

司馬遼太郎播磨灘物語』下(講談社)“変報”より抜粋

この大河ではどう持って行くのか楽しみです。
織田信長江口洋介)とお濃(内田有紀)と、殉じたひとびとに合掌。……あれ?二条城の信忠(中村倫也)出てきたか?。
次回、大返し!高まる!。
「上げ潮じゃ〜!上げ潮じゃ〜!」(違)。