NHKBSプレミアム 『ザ・プレミアム』 たけしのこれがホントのニッポン芸能史(9)▽時代劇 19:30〜21:00

録画済。

ビートたけしが日本の芸能史の真実に迫るシリーズ。第9弾は「時代劇」がテーマ。水戸黄門から必殺仕事人、おんな城主直虎まで、貴重な資料満載でその魅力を徹底解剖!。
銭形平次大江戸捜査網鬼平犯科帳桃太郎侍木枯し紋次郎七人の侍座頭市など数々の名作の裏に隠された真実をビートたけしが斬る!。▽たての名人が絶賛する三大俳優ミフネ・勝・藤田。▽たけし座頭市のたての秘密を語る。▽ゲスト高橋英樹の刀さばきに一同震え上がる!。所ジョージ絶体絶命のピンチ?。▽時代劇の時代背景を調べると意外な事実が判明!。▽大河ドラマのセットに潜入!。その魅力と匠の技に迫る!。▽忍者人気の秘密とは?。
【出演】ビートたけし所ジョージ高橋英樹百田夏菜子荒俣宏/二家本辰己 【アナウンサー】片山千恵子

NHK 番組表より

椿三十郎』のあのシーンはコマ送りにしてもなかなかわかりにくいんですけど、左手で刀を抜いて右腕を刀の峰に添えて右腕で下から斜め上へ押し上げて刀が回転して斬る、という感じ。まあとにかく通常より刀を短くしようがあの速さは他の誰にも真似できないのでしょうね。
史料豊富な家斉時代を描いたものが多い時代劇。大石先生もこの発見に「ああ悔しい」て(笑)。ところで、年表の綱吉時代に『ちかえもん』が上がってて幕末には『組!』等の大河も上がってるのに、家治・家斉時代の磐音がないんですけど。season3まであって正月時代劇でSP3本やってんのにどゆこと?。忘れられてんの?(爆)。

歌舞伎とか伝統芸能には、古典といわれるものがあって、古典をみっちりと仕込まれることによってどんなに崩しても古典に戻れるんだけど、僕たちの商売は古典がないですから、崩していったら永遠に崩れていく一方になってしまって、前の世代の時代の方たちの時代劇をそうじゃないんだと僕たちが崩していくと、それは着崩しにしかならない。
ちゃんとを着ることができないまま崩していくことになるので、もう1回どこか振り出しに戻って古典といわれる僕たちなりの古典をしっかりと身につけたうえで崩しに入っていかないと時代劇は長く続いていかなくなってしまう気がするんですよね。
そう思われない方もいるかもしれませんが今、時代劇が、あまり多くのところでやられない時代になっているからこそ1回戻ろうよと。この隙に1回戻ってきちんとした伝統を体の中にたたき込んでいつか時代劇をまたみんなで見たいと言ってくれるときに発揮しようよと。今は貯蓄のときなので大東君なんかには古典をしっかりと20代、30代の人たちに立ち方や座り方、所作というものの美しさみたいなものをたたき込んでおいてほしいと。そこから自分たちが自由にどんなに崩していってもいいけど、ちゃんと着られる方法を知らないとだめだよということをいうようにしています。
俺らのころは時代劇をやる前に2か月ぐらいの特訓期間をマストでとらされたんです。丸一日、正座して、立っておじぎをしてというのも3時間徹底してそれだけやらされたこともありますし刀を持たずに足さばきというんですかね。一日ずっと教えられたこともありますしね。そういうことが今の時代だからこそ必要になっている気がします。

本日の土スタでの貴一っちゃんのこれを聞いて、十七代勘三郎の言葉を思い出しました。
「冗談じゃねえ。そんなことなら“鏡獅子”や“道成寺”100回稽古しろ。それもできないのになに言ってんだ」
十八代勘三郎勘九郎時代の19歳の時に、唐十郎の“状況劇場”を父親にやりたいと言って、返ってきたのがこれ。
http://d.hatena.ne.jp/moonblue/20070115/1168788639
百田さんも若いのに真っ当なこと言ってて拍手。
「緻密に計算されたものがたくさんあって、これから作られていく時代劇は、その時代から離れていくひとたちが作っていくものだから、全然演じる予定はないんですけど、受け継いでいきたいと思っています」


「文化としてのレベルが高い時代のエンターテイメント。アナログでもなくデジタルでもない」
ビートたけしではなく、世界の北野武ならでは。